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【アンチクール】魅力的な感情の人物になる方法。鴻上尚史さんの『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』をよんで

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【はじめに】

こんにちは、Kindlizedです。

本エントリーはを鴻上尚史さんの『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』を取り上げます。

もしあなたが、魅力的に人に映りたいとおもっているなら、そのヒントが充実している1冊です。

著者の定義する「教養」をいろんな部分に適用することであなたの魅力は様変わりし、評価も変わっていくでしょう。

 

本日のタイトル

あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント (講談社文庫)

著者略歴(wikiより)

日本の劇作家・演出家である。劇団 『第三舞台』主宰。日本劇作家協会会長(代表理事)、日本劇団協議会・日本演出者協会理事。桐朋学園芸術短期大学教授。株式会社サードステージ代表取締役
2001年(平成13年)より、劇団第三舞台の活動を10年間封印することを宣言。それ以降はプロデュースユニット『KOKAMI@network(コウカミ・ネットワーク)』を中心に活動している。2008年(平成20年)5月には『虚構の劇団』を旗揚げ。株式会社ホリプロのマネジメントにより、テレビ、ラジオなどへも出演している。

目次

  • はじめに
  • 1:感情のヒント
  • 2:声のヒント
  • 3:体のヒント
  • 4:言葉のヒント
  • あとがきにかえて

テーマ:魅力的な声や体、言葉や感情を得る方法

本エントリーでは、魅力的な感情を得る方法をピックアップします。

魅力的な感情とは

魅力的な感情とはなんでしょうか。

少し言い換えて、魅力的な感情を持つ人とはどんな人でしょうか?

あなたの周りにそのような人物はいらっしゃいますか。

あなたはどうでしょう。

もしあなたがそうなりたいと望むなら、このエントリーは有意義になるはずです。

さて定義に戻ります。

魅力的な感情とはどんな感情を指し、魅力的な感情を持つ人物とはどのような人物でしょうか。

著者は「魅力的なもの」をまずこう定義します

絵でも歌でも、魅力的なものは、表現が豊かです。単調で平板なものには、私たちは、ひかれないのです。

「魅力的」=「表現が豊か」

では、魅力的な感情の持ち主、豊かな感情の持ち主になるにはどうすればよいのでしょうか

著者はその説明のために「教養」の定義を行います

「教養がある」とはどういう状態か

ここで、ちょっと「教養」という言葉を使います。  最近は使われなくなりましたが、教養とは、「有名な大学を出ている」とか「偏差値が高い」とか「たくさん知識がある」とは別のことです。  教養とは、「モノを知って」いて「それを、有効に創造的に使える」ということにしておきましょうか。

そして、この「教養」を「感情」に適用します。

そして、感情にも、教養があります。  正確に言えば、感情に、教養のある人とない人がいるのです。  教養の定義を感情に当てはめれば、「感情を知っていて、それを有効に創造的に使える」ということになります。  そして、感情の教養がある人は、感情に関して、魅力的で、豊かな表現ができる人なのです。

つまり、魅力的な感情の人とは、「感情を知っていて使いこなせる人」となります。

感情を知っているとはどういうことか

感情を知っているとは、著者の表現では、どの感情(喜怒哀楽)のいずれに自分が近いか、あるいは遠いかを知っているということです。

あなたは、この四つのうち、自分にとってどの感情が近くて、遠いと知っていますか? 「近い」というのは、簡単にその感情の状態になれるということです。

すぐに怒る人は、「怒」の感情に近く

すぐ泣く人は、「哀」の感情に近いということです。

もちろん、この感情への距離感は人それぞれです。

そして、この距離感を正しくつかめていることを、著者は「感情を知っている人」と呼びます。

感情を創造的に使うとは

演出家である著者は、演技のレッスンで「本気で笑う」というレッスンを課すそうです。

すると、形だけでない、本気で笑っている状態へ入るのにかかる時間は、役者さんによって個人差がとても大きいそうです。

あなたはどうでしょうか?

このレッスンを実際に課されたとシミュレートしてみて、どれくらいで本気笑えるでしょうか?

もしかするとあなたはこう答えるかもしれません

「今日は笑いたい気分じゃないから無理かも」と。

著者の返事はこうです。

「今日はムシャクシャしているから、なかなか笑えないの」とあなたが思ったとしたら、あなたは、まず、自分の今の感情を知ったことになります。  さて、ここで質問です。 「なるほど。あなたは、今はムシャクシャしているから、なかなか笑えない。では、今の状態では、どれぐらい時間をかければ、本当に笑えるようになりますか?」(中略)そしてもし、あなたが、 「今の状態なら、最低でも、三〇分はかかるわね。昨日は、ウキウキしてたから、三分で楽しさを経験できたのに」  と答えられたら、あなたは、もう、「感情の教養」がある人です。

説明すると、

今の感情がどの4つの感情のどこに位置し、

そこからある感情へ(今回でいうと「喜」の感情へ)どれくらいの時間をかければ移行(テイクオフ)できるか知っている、

それはすなわち、「感情を使いこなせている」ことを意味する。

だからあなたは「感情の教養がある」と言える、と。

 

 

もうひとつ例を引きます。

今から大事な人に会うというのに、サイアクな気分になるような出来事に遭ったとします。

そんなとき、どれくらいの時間をかけ、何をすれば、大事な人と会うのが楽しくて仕方ないという感情へ持っていけるか知っていることを、「感情の教養がある」とするのです。

この一連の魅力的な感情にまつわる章を読みながらいくつかのことに思い浮かべてました。

1つは、「responsible」(【形容詞】責任ある)の謂れ。

何の本で知ったかは忘れてしまいましたが、「response」(反応する)と「-able」(できるを意味する接尾語)がくっついて、なぜ「責任ある」の意味になるのか。

それは、「反応してしまう自分の感情を、コントロールできる人」を意味するからというもの。

もう1つは、最近話題になったツイートのことです。

あとは、アドラーの「すべての感情には『目的』がある」という旨の記述も思い浮かびました。

感情を失わないために

著者は、つづけて「魅力的な感情」の反対の例もあげています。

それは、「感情を失ってしまった」人。

よく聞く言葉ですが、実際にはどうして感情が失われるかといえば、

(運動と同じで)じつは、感情も同じことが言えるのです。ふだん、感情を動かさない人や、同じ方向にしか動かさない人は、感情がなまって、やがて、感情を失い始めます。

つまり、感情の間を行き来することがない状態のことを指しています。

そうならないために

まんべんなく、いろんな方向に運動することが、体にとっても、そして、感情にとっても、必要なことなのです。  だからこそ、私たちは、映画やテレビドラマ、演劇を観たがったり、小説を読みたがるのかもしれません。素敵な作品に接すると、自分の中に、今までに経験したことのない感情や、とっくに忘れ去っていた感情がわき上がってきます。それは、素敵な体験です。何ヵ月ぶりかでスポーツクラブに行って、たっぷり、泳ぎまくった後、体に感じるみずみずしい感覚と同じようなものかもしれません。

 

この芸術と接することで「感情を運動させる」というところは、ちょっと読んでいて感動的でした。

「昔の人は映画を観ることで『キスの仕方』を学んだんだ」と言っていたフランス人の言葉も連想しました。

「キスの仕方」に限らず挙動所作だけでなく、感情の動きさえも私たちは学んでいたのかもしれませんね、昔から。

 

 

 

最後に、少し長いですが、章末の一文を引いて、当エントリーを締めたいと思います。

 

魅力的な感情の持ち主になれるよう、明日から、まずは自分の感情の状態を意識するところから始めたいと思います。

あなたが若いと、〝クール〟であることがかっこいいと思うかもしれません。僕だって、二〇歳代の前半、そう思っていました。今から思えば、〝クール〟というのは、ものすごくもったいないことだと思います。みんな、感情に振り回されたくないから、〝クール〟でありたいと思うのです。  が、感情をコントロールできるようになれば、その方が、何倍も素敵なのです。 (中略)
もう一度、確認しておきます。  自分に噓をついて、無理に感情を変えようとしても、その噓は、確実に伝わります。感情は伝わるのです。無理に変えようとするのではなく、自分の今の感情を知ることが大切なのです。だから場合によっては、どうしても、感情を変えられない時があります。それは、それでいいのです。その時は、できることをすればいいのです。もし、立ち去ることができるのなら、一人になることです。それが無理なら、できる範囲で、ぎりぎり、自分の感情と付き合うのです。  大切なことは、それぞれの感情の距離、テイクオフする時間、テイクオフするためのイメージ、それらを知ることです。そうすることが、感情の教養を高めることなのです。そうすれば、あなたの感情は豊かになり、それは、豊かな表現へとつながり、豊かな魅力あふれた人になるのです。  では、豊かな感情で、豊かな声を表現しましょう。

【あとがき】

著書では、「感情」につづき、魅力ある「声」「体」「言葉」の説明へと入っていきます。

演出家である著者は、各章で、もれなく私たちが普段「意識せずに」表現してしまっているものへ注目させます。

それは、演技によって表現をする人特有のプロの視点です。

もし今回ご紹介した「感情」だけでなく、他のそれらも気になる方がありましたら、ぜひ一読をお勧めします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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