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【頂上よりさらに上へ】ジョン・キム著『断言しよう、人生は変えられるのだ。』から学ぶ読書論

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【はじめに】

こんにちは、Kindlizedです。

本エントリーはを『断言しよう、人生は変えられるのだ。』(ジョンキム著)取り上げます。

本日のタイトル

著者略歴(wikiより)

韓国生まれ。日本に国費留学。米インディアナ大学博士課程単位取得退学。中央大学博士号取得(総合政策博士)。
2004年より、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構助教授、2009年より現職。ドイツ連邦防衛大学博士研究員、英オックスフォード大学客員上席研究員、米ハーバード大学インターネット社会研究所客員研究員、フジテレビ「BSプライムニュース」ブレインキャスター。韓国Naver社諮問委員。GREEの利用環境向上委員会メンバー等を歴任。

目次

  • はじめに
  • 第1章:感情力
  • 第2章:解釈力
  • 第3章:感受力
  • 第4章:対話力
  • 第5章:人脈力
  • 第6章:時間力
  • 第7章:読書力
  • 第8章:選択力

テーマ:あなたの人生が理想的でないのは、あなたの視点に問題がある

結論からいうと、人生を変えるのは難しいことでもなんでもない。必要なのは、少しばかりの勇気と、ほんのちょっとした視点の転換だ

「人生を変えるためには、外部でなく、あなた自身の内部を変えなくてはいけない、問題があるのはあなた自身の視点である。」というのが大きなテーマです。

ではどんな視点を持つべきか。そこで提供されるのが8つの視点です。目次にある8つ。

当エントリーでは、その中から「読書力」にフォーカスしたいと思います。

何を読むか、はどう読むかよりもはるかに大事

友達を見れば、その人がどんな人物かわかる、とは言い古された言葉で、読書にも同様に当てはまると著者は言います。

だから「何を読んできたか」が大事だと。

 

本書を読んでいて嬉しかったのは、著者はその言に違わず、この章の末尾にリーディングリストを載せていることです。こちらも後でご紹介します。

 

 

さて、とはいえ、読書人と一般では読み込み方が違います。

ですので、著者は重視していませんが「どう読むか」を先に少し見ていきましょう。

頂上を1センチ更新するつもりで本を読む

ニュートンの有名な手紙の一節に

私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。(英語: If I have seen further it is by standing on ye sholders of Giants.)

というのがあります。

だから読書に励め、というのは当然の前提で、著者はさらに重ねます。

ただ、そこで終わってしまったら、もったいないと私は思っている。そこで自分自身が心がけているのは、先人たちが築いた頂上があるとすれば、頂上を更新するつもりで本を読むことだ。たった1つの石でもそこに乗せることにより、頂上は1センチでも更新されるのである。

方法としては、本を通して得られた間接的な体験に、自分の直接的な体験を加え、「その世界を拡張しようとしてみる」こと、

具体的には、「理解するだけでなく、その著者に対して、追加的な質問を投げかけてみるのだ。」

その答えは物理的に得られないかもしれないが、それでも構わないといいます。

自分が本を読み、そこから新たに生まれた問題意識があるとすると、その答えを自分が導き出そうとする努力につながる。著者が切り開いた世界を、自身で拡張していくとうアナロジーになる。

反対に本を読んで、してはいけないこととして、

本をよんであたかも自分が頂上に立っている気になって、答えを得たと感じてしまうことだと言います。

 

さらに、頂上だけの風景で満足するなとも警告します。

なぜなら、その著者が頂上に到るまでにいた景色が書かれていないことが多いためです。

だからこそ危険なのは、頭でっかちになって、同じような思想に達したと思ってしまうことだ。そうではなくて、著者が登る時に見えていた景色を想像してみることが大事になる。イマジネーションをフルに働かせ、立体的に読んでみるのだ。
時には、著者が書かなかった景色に直面することができる。そうすることで、本から得られるものは、より豊かになっていく。

本の価値

総じて、著者は外部環境を自分の成長の糧にするよう視点を変えろと私たちに忠告します。

 

ですから当然、本の価値も以下のようになります。

読む前と読んだ後で、どう変わったかが、本の価値だと私は考えているからだ。(中略)だから、本を読む際も成長の伸び幅を常に意識するとよい。その本を読んだ後に、果たして自分自身に価値が加わり、成長できたのか。それをたえず意識しながら読むべきなのだ。

こうした目的があるため、本を1冊丸々読む必要はないと言い切ります。1ページ、1行であっても、心に引っかかるものがあるのなら、そこから思考を「拡張」しろと。

その1行が自分の思考の起爆剤になって、おそらく著者が想像さえしていなかったことまで思考の羽根を伸ばし、考えることを楽しむ。(中略)したがって、本を読むという行為において、完全に主役は自分である。

読むべき本は厳しく選ばなくてはならない

さて「どう読むか」が終わってここからは「何を読むか」です。

もとより「何を読むか」を重視している著者ですから、その審査は厳しいものとなります。

読書が投資であるなら、当然、読むべき本は厳しく選ばなければならない。

ではどんな本を読むべきか。

それは「古典」だといいます。

古典のすばらしさは、著者が亡くなった後も、何世代にもわたってその評価と検証が続けられてきた、ということにある。

そして日本ならば岩波文庫がある、だから

極端な話、残りの人生、岩波文庫だけを読んでも、十分なくらいだと思っている。

となります。

 

ではそんな著者のリーディングリストをご紹介しましょう。

幸いなことに、岩波文庫だけではないリストになっています。

いずれも名著ばかりだ。本書を読み終えた後に、あなたの人生の羅針盤となってくれるだろう本を列挙する。

リーディングリスト(注意:著者の記している出版社とは別のものもあります。またKidle化していないタイトルもあります。)

ゴッホの手紙 上 ベルナール宛:ヴァン・ゴッホ

ライ麦畑でつかまえて:J.D.サリンジャー

アルケミスト 夢を旅した少年:パウロ・コエーリョ

ゲーテとの対話:エッカーマン

波止場日記――労働と思索 (始まりの本):エリック・ホッファー

葉隠入門:三島 由紀夫

生の短さについて 他2篇:セネカ

自己信頼:ラルフ・ウォルドー・エマソン

マルクス・アウレーリウス 自省録

老子

幸福について―人生論―:アルトゥール・ショーペンハウアー

フランクリン自伝

科学革命の構造:トーマス・クーン

ラ・ロシュフコー箴言

自助論:S スマイルズ

アラン 幸福論

ファウスト(一):ゲーテ

エセー 1:モンテーニュ

ベートーヴェンの生涯:ロマン・ロラン

読書について 他二篇:ショウペンハウエル

論語と算盤:渋沢 栄一

星の王子さまサン=テグジュペリ

人生論:トルストイ

怒りについて 他二篇:セネカ

人間の土地:サン=テグジュペリ

魂の錬金術エリック・ホッファーアフォリズム集

君主論マキアヴェッリ

人間的な、あまりに人間的な:フリードリヒ・ニーチェ

パンセ:パスカル

人生談義:エピクテートス

眠られぬ夜のために:ヒルティ

【あとがき】

実は、本エントリーは元々、「感情力」をテーマに書かれていました。ですが、著者の主張があまりにストイックでなものであり、もっと言えば説教的で、教条的な受け取られ方をされるかもという危惧から読書ブログに似つかわしい「読書力」に落ち着きました。

とくに、権威や不条理と出くわした時の対応などは、リーディングリストにあった「マキャベリ」を感じるものであり、私としては、ぜひ紹介したいと思い、何度か要約を試みたのですが、元来『君主論』が愛読書である自分の手を加えると、著者の意図を超える濃度で伝えてしまう弊が起こり断念しました。/p>

興味を持たれた方はぜひ本書に当たって欲しいところです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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